動画投稿しました。
【科学動画で受験シリーズ #3】
Youtubeやニコニコ動画で不定期(1~2週間スパン)にこういった解説系動画を出していく予定です。
また現在、こういった科学系の解説動画を制作し、その実績に受験に挑むチャレンジをしています。
そのため、チャンネル登録や高評価等をしていただけるととても助かります。
そのため、チャンネル登録や高評価等をしていただけるととても助かります。
コメント付きで見たい方はこちらでも視聴できます。(ニコニコ版)
Part2:http://www.deltas-m.com/2020/04/part2voiceroid4.html
Part3:http://www.deltas-m.com/2020/05/7-gw-gw-tl-hafnium-hafnia-tantalum-3-60.html
~あとがき~
元素って意外と多いですね。
こんな大変だとは思いませんでした。
見る際は、一気に見ず休み休み見ることをおすすめします。
いかんせんこういった動画としては非常に長い類に入るので・・・
聞き流しもいいかも知れません。
また、文章で読めるよう、一応原稿だけ用意しました。
ただし、動画とは若干内容が異なっており、こちらは動画と比べるとやや劣化しています。
H 水素 [Hydorogen]
He ヘリウム [Helium]
Li リチウム [Lithium]
Be ベリリウム [Beryllium]
B ホウ素 [Boron]
C 炭素 [Carbon]
窒素 [Nitorogen]
O 酸素 [Oxygen]
F フッ素 [Fluorine]
Ne ネオン [Neon]
Na ナトリウム [Sodium]
Mg マグネシウム [Magnesium]
Al アルミニウム [Aluminium]
Si ケイ素 [Silicon]
P リン [Phosphorus]
S 硫黄 [Surfur]
Cl 塩素 [Chlorine]
Ar アルゴン [Argon]
K カリウム [Potassium]
Ca カルシウム [Calcium]
Sc スカンジウム [Scandium]
Ti チタン [Titanium]
V バナジウム [Vanadium]
Cr クロム [Chromium]
Mn マンガン [Manganese]
Fe 鉄 [Iron]
Co コバルト [Cobalt]
Ni ニッケル [Nickel]
Cu 銅 [Copper]
Zn 亜鉛 [Zinc]
Ga ガリウム [Gallium]
Ge ゲルマニウム [Germanium]
As ヒ素 [Arsenic]
Se セレン [Selenium]
Br 臭素 [Bromine]
Kr クリプトン [Krypton]
また、文章で読めるよう、一応原稿だけ用意しました。
ただし、動画とは若干内容が異なっており、こちらは動画と比べるとやや劣化しています。
H 水素 [Hydorogen]
原子番号1
オブジェクトクラス 非金属
原子量1.0
価格1m^2あたり約350円
発見年1766年
水素は無色の気体です。
この世に最も多く存在する物質で、約90%を占めます。
90%!?そんなに?
ええ、他の元素はエネルギーを受けることによって分裂する場合がありますが、
基本的に水素はこれ以上分裂も起こせませんから。
ただし、非常に軽いので質量としては70%程度だそうです。
水素は酸素と結合して水になる際、大きなエネルギーを生むため、燃料としての活用が進められています。
ただ、水素には高圧下で金属をボロボロにするという性質(水素脆化)もあるため、工業製品としては少し扱いづらく、今までなかなか使われてきませんでした。
水素が金属をボロボロにするの?なんで?
まだ詳細は分かっていないそうですが、水素の粒子は非常に小さいため、金属に入り込んでしまうのが原因と言われています。
しかし中にはステンレスのように水素が入り込むとむしろ固くなるなんてこともあります。
名前の由来はギリシア語の「水(hydoro)」と「発生(genes)」です。
He ヘリウム [Helium]
原子番号2
オブジェクトクラス 希ガス
原子量4.0
価格1m^2あたり約2500円
発見年1868年
ヘリウムは無色の気体です。
水素に次いで存在量が多い元素です。
この世の物質の98%は水素とヘリウムで構成されています。
いかに私達がちっぽけな存在かってのが分かるね。
ヘリウムは希ガスであるため、反応性に非常に乏しく安定しています。
今の所、化合物は報告されていません。
軽くて扱いやすい物質のため、風船や気球などに使用されています。
気球なんて水素でやったら爆発しちゃうしね。
また元素中で沸点が最も低く、昇華性があるため、冷却剤として使用されることもあります。
名前の由来はギリシア語の「太陽(heilos)」からです。
Li リチウム [Lithium]
原子番号3
オブジェクトクラス アルカリ金属
原子量6.9
価格1m^2あたり約900円
発見年1817年
リチウムは銀白色の固体です。しかしすぐ酸化するため、空気中での見た目は変化します。
リチウムは金属元素の中では最も軽い金属です。密度も水の半分程度で非常に柔らかい金属です。
化学活性が高く、空気中の窒素とも反応するため、単体での保存は困難です。
しかし反応性に富むため、電池として使用した際は高出力で充電効率が高く、非常に優秀です。
金属自体が軽いため、携帯性も抜群。
また、炎に入れると鮮やかな赤色の炎症反応を示します。
花火の赤色はこのリチウムの炎症反応を利用しています。
ただしレアメタルなので価格はそれなり。
名前の由来はギリシア語の「石(Lithos)」からです。
Be ベリリウム [Beryllium]
原子番号4
オブジェクトクラス 卑金属
原子量9.0
価格1kgあたり約4500円
発見年1828年
ベリリウムは灰白色の固体です。
軽くて固く、融点が高いという特徴があります。
具体的に言えば鉄の6倍硬く、5倍軽いです。
工業製品にはなくてはならないほど優秀な素材で、金属単体の使用用途は戦闘機や核兵器、ゴルフクラブ等に使われます。
銅にベリリウムを添加したものは銅合金では最も固く、その上銅であるため電気を通しやすいという性質を兼ね備えるため、そちらも非常に有用性が高いです。
また、スピーカーの振動線にベリリウムを用いると、高い音まで再生できるため、高級なスピーカーに採用されます。
しかし、発がん性を持ち、ベリリウム症になる危険性があります。
やたらめったら曝露していいものではないようです。
名前の由来は鉱物の「緑柱石(beryl)」から。
B ホウ素 [Boron]
原子番号5
オブジェクトクラス 半金属
原子量10.8
価格1kgあたり約18万円
発見年1892年
ホウ素は黒灰色の固体です。
高沸点かつ高融点で脆いのが特徴です。
単体でも化合物でも耐火性に優れた物質で、ガラスに混ぜると透明になるため、耐熱ガラスや化学実験用のビーカー等に使われます。
また、ゴキブリ駆除のためのホウ素団子、うがい薬等も使用されます。
名前の由来はアラビア語の「ホウ砂(buraq)」から。
C 炭素 [Carbon]
原子番号6
オブジェクトクラス 非金属元素
原子量12
価格1kgあたり約194円
発見年 古代
炭素には黒色や透明の同素体があります。
現代科学の最前線をゆく元素で、炭素化合物を研究する有機化学という大きな分野があるくらいです。
それはなぜかといえば、様々な物質と結合する上、原子価が4だからです。
原子価は分子の腕って表現されることが多いね。
炭素は原子同士の結びつきが非常に強く、その中でもガッチリとつながった構造をした物質であるカーボンナノチューブは、鋼鉄などと比べ80倍の強度を誇ります。
最も硬い鉱物と言われているダイヤモンドも炭素のみで出来ています。
しかし、あんなに柔らかい鉛筆の芯も100%炭素原子です。
この違いは、結合の仕方が原因です。
結合の仕方の違いでこんなにも性質が変わる、面白いことだね。
因みに炭素は金属ではありませんが、粒子1つで分子として存在することが出来ます。
名前の由来はラテン語の「木炭(Carbo)」から。
窒素 [Nitorogen]
原子番号7
オブジェクトクラス 非金属
原子量 14
価格あたり約1m^3あたり270円
発見年 古代
窒素は無色の気体です。
空気中の約80%はこの元素の単体です。
我々の体(体重)の65%は水と言われていますが、3%はこの窒素の化合物で出来ています。
そのため生物系を選んだ人はこいつを中心に扱う人も多いですね。
化合物の例としてはアミノ酸とかです。
アミノ酸はタンパク質のパーツでタンパク質で骨や筋肉、血液等は構成されているため、生物には欠かせないものです。
しかし、我々は呼吸で窒素を摂取することはありません。摂取方法は食事に限られます。
不思議なものだね。空気の殆どは窒素なのに。
また、窒素は沸点が低いため、冷却材として使用されます。
ヘリウムの方が沸点は低く、冷却材としては性能が高いですが、窒素の価格はヘリウムの1/10なので、性能を求めなければこちらが採用されることが多いです。
名前の由来はギリシア語の「硝石(nitre)」と「発生(genes)」から。
O 酸素 [Oxygen]
原子番号8
オブジェクトクラス 非金属、カルコゲン
原子量15.9
価格1m^3あたり約260円
発見年171年
酸素は無色の気体です。液体にすると淡青色です。
酸素の単体は体積にすると約21%の割合で大気中に存在しています。
しかし、原始の地球はほとんど酸素はなく、現在の酸素は植物が光合成をし、二酸化炭素を分解した状態のものなのです。
なるほど。だから最初は酸素が必要な動物でなく、植物が栄えていたんだね。
それ以外にも様々原因はあると思いますが、それもまぁ一つの原因になってはいますね。
因みにオゾンというものを聞いたことがありませんか?
一般に酸素と呼ばれる物質はO2ですがオゾンはO3です。
オゾン層の破壊が一時話題になった時期がありましたね。
あれはオゾン層が紫外線を受けるとそのエネルギーを吸収し、我々に届く光のエネルギーが低くするという役割をになっていたからです。
オゾン層がエネルギーを吸収すると酸素原子に分裂し、それが再度結合して酸素が出来上がります。
そんな我々を守ってくれているオゾンですが、吸いすぎると危険です。
オゾンは酸素よりも酸素原子が多く詰まっているため、酸化力が強く、体の目や気管、肺などの表面が酸化され、様々な症状が現れます。
更に一定以上の濃度での曝露が続けば、生命の危機まであります。
因みに匂いは生臭い感じです。
嗅ぎたい方は電池や銅線などを使って、バチバチやってみてください。
電気エネルギーによって酸素が分裂し再結合した際オゾンが発生します。
うp主は子供の頃コンセントで実験しました。
それはアウトなやつやん。視聴者は真似しないように。
酸素の名前の由来はギリシア語の「酸(oxys)」と「発生(genes)」からです。
F フッ素 [Fluorine]
原子番号9
オブジェクトクラス ハロゲン
原子量 18.9
価格1kgあたり約29円
※ホタル石の場合
発見年1886年
フッ素は淡黄褐色の気体です。しかし、それは圧縮時に限り空気中ではほぼ無色です。
非常に反応性が高く、希ガスのヘリウムとネオン以外のほぼすべての元素と反応します。
すぐ反応しちゃうので、自然界に単体はほぼ存在しません。
もしフッ素単体と曝露でもしたら体が溶けて死にます。
歯医者で間違えてフッ素を取り扱ってしまい、痛みで悶絶した後死んだとかそんな話を先生から聞いたこともありますね。
そんなフッ素ですが、炭素と化合させたフッ素樹脂は耐熱性、滑り性、非粘着性、耐薬品性、低摩擦性、絶縁性に優れた物質です。
身近なところではフライパンのコーティング剤として使われていたりしますね。
単体が不安定な分、分裂しづらいので化合物は安定って感じですね。
名前の由来はラテン語の「ホタル石(fluorite)」からです。
Ne ネオン [Neon]
原子番号 10
オブジェクトクラス 希ガス
原子量20.1
価格 ウクライナ情勢に関係し2014年以来大きく変動し続けている。
発見年1898年
ネオンは無色の気体です。
希ガスのため、反応性に乏しい物質です。
現在でも化合物は報告されていません。
その上、特別軽いわけでもないのであまり使い道が現状では正直少ないです。
ネオンを封入したガラス管に電圧をかけると赤色の光を発光して輝きます。
この特徴を利用したのがネオンサインです。
ネオンサインの内部では電子が放電されており、その電子によってネオン原子の電子が励起状態に移行し、光子を放ちます。
励起状態がわからない人はエネルギーが余分な状態と思っておいてください。
しかし、ネオン管もガラスを用いるという点から破損の危険性があるため、現在では扱いが容易で様々な色の変化ができるLEDに取って代わられてきてしまっています。
プラズマテレビなどにも使われていたんですが・・・重すぎる上コストもかかりますし、ドットの細かさも液晶に劣るため消えていきましたね・・・。
プラズマテレビは応答性が高く発色も良かったんで好きだったんだけどな。
それ以外には実験用のガスとして使われてたりするらしいです。
名前の由来はギリシア語の「新しい(neos)」から来ています。
さて、第3周期に移りましょう。
Na ナトリウム [Sodium]
原子番号11
オブジェクトクラス アルカリ金属
原子量 23
価格1kgあたり約45万円※塩化ナトリウム
発見年1807年
ナトリウムは銀白色の固体です。ただし、空気中での表面は濁ったような白色の酸化皮膜で覆われています。
身近なナトリウムの化合物といえばやはり食塩でしょう。
食塩の構造式は単純で、NaClです。
因みに砂糖は?
砂糖の構造式は複雑です。そもそも糖類にはいっぱい種類がありますしね。
グルコースガラクトースマンノースフルクトースリボース・・・
ゆかりちゃん?ゆかりちゃんストップ!
有機化学嫌いです。
話が脱線しましたね。
うp主がナトリウムを初めて扱った時、色々驚きました。
まずとても柔らかいんです。そして水につけると爆発するんですよ。
なので褐色瓶で石油中に保存していました。
アルカリ金属は大体こんな感じらしいですね。
それとナトリウムは2番目に軽い金属です。
昔ナトリウム単体を池に投げ込んだ動画を見たことがあるんだけど、もろ爆弾だったね。
一応説明しておくと、水とナトリウムで水酸化ナトリウムが生成された時に放出されるエネルギーが爆発になってるわけですね。
しかし、ナトリウムの使い道は別に爆弾というわけではありません。
例えばナトリウムランプというものがあります。
トンネルの黄色の光はナトリウムランプによるものです。
そしてあの黄色はナトリウムの炎色反応の黄色です。
ナトリウムランプは消費電力が少なく長寿命という利点があります。
名前の由来はアラビア語の「ソーダ(suda)」からです。
Mg マグネシウム [Magnesium]
原子番号 12
オブジェクトクラス 卑金属
原子量 24.3
価格1kgあたり約231円
発見年1755年
マグネシウムは銀白色の固体です。
マグネシウムの合金は(実用金属の中で)比強度が最も高い金属です。
比強度というのは、強度/比重の値です。
噛み砕いて言えば、軽さと重さのコスパが一番取れてる金属ってことです。
なので、ノートパソコンの外装なんかに使われますね。
確かに大体ノートパソコンはアルミかマグネシウムか樹脂だよね。
そして単体のマグネシウムでうp主が印象に残っているのは、燃やすとめっちゃ光ることですね。
なのでフラッシュの代わりとして使われていたそうですね。
また、マグネシウムは光合成でも重要な役割を果たします。
植物の葉緑体にあるクロロフィルの主な構成元素はマグネシウムで、光を電子に変換します。
そしてその電子が有機物の合成に使われているわけです。
名前の由来はギリシアのマグネシアにあったマグネシア石からだそうです。
Al アルミニウム [Aluminium]
原子番号13
オブジェクトクラス 貧金属
原子量 27
価格1kgあたり約140円
発見年1825年
アルミニウムは明るめの銀白色の固体です。
固くて軽い金属かつ、加工しやすく安価なため量産にぴったりです。
アルミニウム合金はすごく身近にあります。アルミ缶やアルミホイル、1円玉とかですね。
そして酸化皮膜を形成するため、鉄と違って内部まで錆びたりしないのもポイントですね。
前にiPhoneを磨いて鏡みたいにしている人を見たことあるけど、ああいうのって酸化皮膜ですぐくすんじゃうんだよね。
ええ、私もアルミの輝きを維持したくて様々なことをしましたね。
でもなかなか難しいんですよね。下手にコーティングしてもあんまきれいになりませんし。
アルミニウム単体の精製が確立する前はアルミは金よりも高価な金属で、ナポレオンは好んでアルミ製品を使って権力の誇示をしていたそうです。
そんなアルミオタクのナポレオンは剣にまでアルミを使ったそうですが、へにょへにょだったそうです。
駄目じゃん。
ナポレオンいわく、「自分が戦うときが来たらもう負けは確定してるからいい」らしいですね。
名前の由来はギリシア語のミョウバンの古名「アルメン(alumen)」からです。
Si ケイ素 [Silicon]
原子番号14
オブジェクトクラス 半金属
原子量 28
価格1kgあたり約165円
発見年1824年
ケイ素は暗灰色の固体です。
ケイ素は一見馴染みのない物質のように思えますが、ケイ素がなければ今この動画も無かったでしょう。
でもケイ素と言われてもイマイチピンとこないかも知れませんね。
ケイ素を英語で言えばシリコンです。これでピンときた方も多いハズ。
そしてケイ素は半導体で、半導体は電子機器に必須です。
ケイ素があったからこそ、私は今このパソコンで動画を作り、あなたがそれを見ている。
現代の電子文明を支えるすごい素材なのです。
また、ケイ素はミネラルで、食物繊維の主成分でもあります。
食べれる上工作にも使える物質ってすごいね。
いや、それ自体はあまり珍しいことでは無いですね・・・
ナトリウムもマグネシウムも食品に含まれていますし。
名前の由来はラテン語の「火打ち石(silex)」からです。
P リン [Phosphorus]
原子番号15
オブジェクトクラス 非金属
原子量 31
価格1kgあたり約88円※リン酸
発見年1669年
リンは白リン(はくりん)、黒リン(こくりん)、二リン(にりん)の3つの同素体があります。
あれ?リンの同素体って言ったら、もっと色々あったよね?赤リンとか黄リンとか
ああ、あれらは厳密に言えば同素体ではないと考えられています。
後で説明しますね。
白リンは白色のロウ状の固体です。
発火点が60℃でなにかあるとすぐに自然発火するため、水中に保管します。
60℃なんてなかなか到達しなくない?
夏の暑いときでも37℃とかじゃん。
物と物が触れた場合、ほんの一瞬だけ毎回熱が発生しているのです。
我々には観測するのが難しいくらい一瞬。
そして微量だろうと60℃を超えたら連鎖反応で発火してしまうというわけです。
なるほど・・・それは危ないね。
次行きますね。
黒リンは同素体の中でも一番安定しています。
半導体のであり、銀灰色の金属光沢を持ちます。
黒リンを使えば、シリコンより小型で効率的な素材が作れるようで、現在研究が進められています。
二リンはリン原子2つが三重結合したものです。
非常に不安定で、このままで使われることは少ないです。
さて、黄リン、赤リン、紫リン、紅リン。
学校でこれらを覚えさせられた方もいるのではないでしょうか。
しかし、これらは現在では同素体ではないと考えられています。
まず黄リン、これは白リンに少量の不純物(赤リン等)が混じったもの。
次に赤リン、これは紫リンと白リンの混合物。
紫リン、これは赤リンと黒リンの混合物だと考えられています。
紅リン、これはより細かい赤リンと考えられています。
ん?つまり?
つまり話をまとめると、リンの同素体だと思われていた殆どは実は白リンと黒リン、たった2つの混合物で、その比率によって性質が変化していたというわけです。
しかし、まだどうやら確実というわけではないようなのですが。
名前の由来はギリシア語の「光(phos)」と「運ぶもの(phoros)」からです。
S 硫黄 [Surfur]
原子番号 16
オブジェクトクラス 非金属、カルコゲン
原子量 32
価格1kgあたり約1.5万円
発見年 古代
硫黄は黄色の固体です。無臭です。
温泉などで言われる「硫黄の匂い」の腐卵臭は実際には硫黄ではなく硫化水素になります。
もし硫黄の匂いと言っている人が居たらその方は中学1年生それ以下でしょう。
私は中学生以下だった・・・?
硫黄は30種類以上の同素体を形成します。
硫黄を生ゴムに少し加えると、架橋し、弾性が増します。
これは車のタイヤのゴム等に使われています。
また、硫黄は他にも火薬、医薬品、合成繊維の原料にもなります。
硫黄から作られる硫酸は化学の上で非常に重要な酸です。
硫酸は濃度によって使い方がかなり変わります。
希硫酸と濃硫酸の話はややこしくて本当に面倒くさい。有機化学キライ。
名前の由来はサンスクリットの「火の元(sulvere)」からです。
Cl 塩素 [Chlorine]
原子番号17
オブジェクトクラス ハロゲン
原子量 35.4
価格1kgあたり約3万円※過塩素酸
発見年1774年
塩素は黄緑色の気体です。
強い酸化力があり、高い殺菌力があります。
塩素が水に溶けた状態(イオン化)の塩化水素は、衣服の漂白剤やプールの消毒剤、そして飲料水まで濃度を変化させて様々なものに活用されています。
塩素系の洗剤とかには混ぜるな危険って書いてあるよね。
はい。
塩素化合物を酸化してしまうと、塩素化合物が分解されて塩素の単体が出てきます。
塩素の単体は気体で、それを吸ってしまうと体内で化学反応して全身の組織が崩壊していきます。
塩素ガスは第一次世界大戦ではドイツの兵器として使用されており、1回の使用で約5000人が死んだとされています。
最終的には、ガスマスクを貫通する嘔吐性ガスとジホゲンガスという塩素化合物の2つを混ぜ、吐き気でガスマスクを取らせて塩素ガスで殺すという人間絶対殺すマンが出来上がります。
ひえええ・・・
そんな塩素化合物は工業製品にも使われています。
塩ビやサランラップ等も塩素化合物ですね。
人殺しから食品保存まで幅広く使える元素となっております。
皆さんのご家庭にも1Lくらいいかがでしょうか?
うp主は自分で作りました。
名前の由来はギリシア語の「黄緑色(cholros)」からです。
Ar アルゴン [Argon]
原子番号18
オブジェクトクラス 希ガス
原子量 39.9
価格1m^3あたり約850円
発見年1894年
アルゴンは無色の気体です。
希ガスのため、非常に安定した物質です。
ただし、ヘリウムやネオンと違い、化合物が1つだけ確認されています。
使いみちで一番身近なのは蛍光灯でしょうか。
蛍光灯には気化した水銀とアルゴンが充填されています。
蛍光灯中でアルゴンは電流の調整役としての役割を担っています。
また、熱伝導率が空気より低いため、断熱ガラスの中に封入されて居たりもします。
そしてアルゴンは空気の中で3番目に多く含まれる気体です。
1番目が窒素、2番目が酸素、3番目がアルゴン、4番目は二酸化炭素。
それぞれの含有量はこんな感じ。
二酸化炭素より約25倍はアルゴンのほうが多いんですね。
地球温暖化ってホントに二酸化炭素のせいなんでしょうかね。
名前の由来は「怠け者(argos)」からです。
K カリウム [Potassium]
原子番号19
オブジェクトクラス アルカリ金属
原子量 39
価格1kgあたり約38円塩化カリウム
発見年1807年
カリウムは銀白色の固体です。
アルカリ金属で、空気中の水分と反応し自然発火する可能性があります。
カリウムはリンや窒素と同様に植物に多く含まれます。
そして肥料にはこれら3つの化合物が主に含まれています。
また、カリウム塩。これは減塩の塩など呼ばれています。
なぜカリウム塩が減塩になるのかと言うと、塩を摂取した際に血圧が上がる原因がナトリウムにあるからです。
カリウム塩は味こそ薄いですが、ちゃんと塩の味です。
では量を増やせばいいのでは?と思うでしょうが、カリウム塩は分解しづらく、肝臓に負担がかかります。
そのため、通常の塩と混ぜ合わせて使用するのが最も有効的な使い方とされています。
名前の由来はアラビア語の「アルカリ(qali)」からです。
Ca カルシウム [Calcium]
原子番号20
オブジェクトクラス アルカリ土類金属
原子量 40
価格1kgあたり約5700円
発見年1808年
カルシウムは銀白色の固体です。白くないです。
カルシウムは誤解されがちな元素です。
例えば、カルシウムといえば骨というイメージですね。
しかし骨や歯はカルシウム単体ではなく、リン酸カルシウムで構成されています。
また、カルシウムが足りなくてイライラするのは精度の低い統計データからによる迷信。
そしてカルシウム摂取量と身長には相関関係はありません。牛乳を飲んだからと言って、残念ながら小さい人は小さい・・・。
というかカルシウムって吸収率が低いので液体の牛乳でもあんま摂取できないです。
含まれたカルシウムの殆どはトイレ行きですね。
また、カルシウムはセメント等に使用されます。
運動場などに引く白線もカルシウムの化合物です。
名前の由来はラテン語の「石灰(calx)」からです。
Sc スカンジウム [Scandium]
原子番号21
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 45
価格1kgあたり約1200万円※フッ化スカンジウム
発見年1879年
スカンジウムは銀白色の固体で、存在量が少なく、価格も高価です。
そのため、あまり用途が有りません。
一応、スカンジウムランプというものが有り野球球場などの夜間照明に使われてはいます。
太陽光に近いということで使われていましたが、電力コスト面から殆どLEDに取って代わられました。
名前の由来はラテン語の「スウェーデン(scandia)」からです。
Ti チタン [Titanium]
原子番号22
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 47.9
価格1kgあたり約876円
発見年1791年
チタンは銀白色の固体です。
軽くて強くて、錆びにくいという非常に優れた金属です。
具体的な硬さは鉄の2倍、アルミの3倍だそうです。
重量も鉄の2/3、そして耐食性もアルミ以上。
熱にも強く、体に害もありません。
自動車や航空機、ゴルフクラブ、メガネなどに使われています。
しかし、実用金属としては値段がやや高めです。
更に全ての性能が高いため、加工が少し難しいです。
素材の価格と加工費でチタン製品は結果的に非常に高額となってしまうのです。
まさに高品質&高性能な金属といった感じです。
また、化合物である酸化チタンは紫外線のような短波長の光を受けると、水と反応して活性酸素種を生成します。
活性酸素種は非常に強い酸化力を持ち、汚れや細菌などを分解します。
そのため、建物などに酸化チタンを塗布すれば、清掃が基本的に不要になります。
えっそれってめちゃくちゃすごくない?
すごいです。自動回復みたいなものですからね。
ビルの高所などの清掃作業があまり必要なくなりました。
ただし、体に害があるので、基本的に使用できるのは建物の外装だけです。
うp主はこの物質を知った時、体に塗って一生風呂入らないで暮らせるのでは?なんて思ってました。
それはやめろ。
名前の由来はギリシア神話の巨人「タイタン(Titan)」からです。
V バナジウム [Vanadium]
原子番号 23
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 50.9
価格1kgあたり約1370円
発見年1801年
バナジウムは青みがかった銀白色の固体で、金属としては軟らかいそうです。
バナジウムを使った合金は固く、熱に強く、耐腐食に優れた物質になります。
単体では化学プラント用の配管などに使用されます。
また、バナジウムを添加した鉄鋼は原子炉やターボのタービン、ドリルやスパナなどの高負荷な環境で用いられています。
更に、バナジウムを使用した電池は環境負荷が少なく、発電効率が良いという特徴があります。
名前の由来はスカンジナビアの愛と美の女神「Vanadis」からです。
Cr クロム [Chromium]
原子番号 24
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 52
価格1kgあたり約1114円
発見年1797年
クロムは耐腐食性に優れており、クロムをメッキすれば摩擦やサビなどから守られるため、自動車の装飾部品として使われています。
ちょっとまって、価格を見るとチタンより高いじゃん。
チタンも耐腐食性に優れているのになんでチタンではメッキしないの?
ちゃんと理由があります。順を追って説明しますね。
まず、前提としてメッキは物質が固体の表面から析出する性質を利用しています。
そして、メッキには大きく分けて、乾式メッキと湿式メッキの2種類があり、湿式メッキは液体中で金属を析出させて行うメッキ方法です。
乾式メッキは金属を気体状態にさせ、その後析出させて行うメッキ方法です。
湿式メッキは基本的に化学的性質を利用し、溶媒に金属を溶かせれば良いですが、
乾式メッキは固体の金属を無理やり気体状態にするため、正直力技です。
力技を実現するためには大型の設備が必要でコストが非常にかかります。
イオン化傾向の関係からクロムは湿式メッキが使えますが、チタンは湿式メッキが使えません。
つまりそういうことです。
なるほどね。
因みに湿式メッキは金属同士であれば、誰でもできるくらい簡単です。
小学生のうp主ですらやってたんですから、10円で。
おっとそれは犯罪なのでは?
じ、時効だから・・・・無邪気な好奇心を許してあげて
クロムの話に戻りますね。
鉄とクロムを混ぜればステンレスとなります。
キッチンのシンクなどはそれですね。
また、クロムは落花生などの豆類や、玄米などの食品にも含まれています。
名前の由来はギリシア語の「色(chroma)」
因みにブラウザChromeもこの金属の名前から来ています。
ChromeのベースブラウザはChromiumも元素の名前から来てるらしいね。
Mn マンガン [Manganese]
原子番号25
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 54.9
価格1kgあたり約16円※鉱石
発見年1774年
マンガンは銀白色の固体です。非常に脆いため、粉末状の場合が多いです。
マンガンと言えばマンガン乾電池がよく知られていますが、現在はより容量の大きくパワーも高いアルカリ乾電池が主流ですよね。
しかし、実はアルカリ乾電池にもちゃんと二酸化マンガンが使用されています。
それもそのはずで、アルカリ乾電池の正式名称はアルカリマンガン乾電池なのです。
違いは素材の含有量と、電解液だけです。
結局、乾電池といえばマンガンというのは変わっていないのです。
マンガン自体は非常に脆いですが、鉄やアルミに添加すると衝撃や摩耗に強くなります。
うp主はマンガン電池を分解して二酸化マンガンを取り出した事があるのですが、
触媒として実験に使ったところ、なんか結果が少しヘンだったので調べてみたら塩化アンモニウムや塩化亜鉛などが他にも含まれてることを知りました。
過酸化水素
名前の由来はラテン語の「磁石(magnes)」をマグネシウムとの混合を起こさないように改名したものからです。
Fe 鉄 [Iron]
原子番号26
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量55.8
価格1kgあたり約35円
発見年 古代
鉄は銀白色の固体です。
鉄は工業の最も中心的な金属です。
安く、固く、加工しやすい。
単体で使えるのはもちろん、他の金属と混ぜることで様々な特性に変化します。
炭素には敵わない知れませんが、その次に人類が多くの知識を持っている元素だと個人的に思います。
鉄の問題点の1つである錆による内部腐食も、黒錆でコーティングすれば防ぐことが出来ます。
通常、自然に発生する錆は赤錆といいます。
化学式はFe2O3。発生すると組織の内部まで反応していく特徴があります。
高温に熱したり、特殊な薬品などを使用すると表面に黒錆というものが出来ます。
化学式はFe3O4。赤錆の発生を防ぎ、内部の組織を犯しません。
たまに黒いナイフなどを見たことは有りませんか?
黒錆加工、すなわちブルーイング加工がされているからこそ黒いのです。
私もひたすらモデルガンをブルーイング加工してた時がありました。
1911でイノカツのスライド、マルイのフレーム、アルミノズルハウジング、そしてリコイルスプリング・・・
その話長くなります?
すいません。
鉄は私達の体にもあります。
血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの中に鉄元素が含まれています。
血中の鉄は酸素の豊富な場所で酸素と結合し、酸素の少ない場所で酸素と分解する性質があります。
他の動物も同様の場所にあり、肉を食べれば大体鉄分を摂取できます。
確かに血液って鉄のにおいするもんね。
そう思ってうp主は自分の血を取って鉄を析出させようと色々やってもうまくいかなかった経験があります。
名前の由来はケルト系古語で「聖なる金属」から。
Co コバルト [Cobalt]
原子番号 27
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 59
価格1kgあたり約3000円
発見年 1735年
コバルトは銀白色の固体です。
単体金属での使用はあまりありませんが、合金材料としてよく利用されます。
中でも、コバルトとニッケル、クロム、モリブテンなどは高温でも強度が高いため、航空機やタービンなどに使われています。
また、コバルトはビタミンB12などを構成する中心的な元素です。充血を抑える目薬などにも使われています。
着色するための色素として用いられてきた歴史もあります。
名前の由来はドイツ民謡に登場する「山の精(kobold)」からです。
Ni ニッケル [Nickel]
原子番号 28
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 58
価格1kgあたり約1120円
発見年 1751年
ニッケルは銀白色の固体です。
常温では非常に安定した物質で、メッキとしてよく使われます。
また、ニッケルの合金は非常に種類が多いです。
例えば100円玉、あれはニッケルと銅の合金です。
形状記憶合金の多くにこのニッケルが含まれています。
また、ニッケルと水素を使った充電可能な電池(ニッ水電池)なども存在します。
これはラジコンやエアガンなどの電池によく使われますね。みんなすぐにリポに変え始めますが。
名前の由来はドイツ語の「銅の悪魔(Kupfernickel)」
ドイツ語には銅の悪魔っていう単語があるのか・・・
それは私も思った。童話かなんかなんだろうか。
Cu 銅 [Copper]
原子番号 29
オブジェクトクラス 遷移金属
原子量 63
価格1kgあたり約735円
発見年 古代
銅は光沢のある橙赤色の固体です。
銅はよく伸び、薄く伸ばしても丈夫という特性があります。
また、熱と電気の伝導率が2番目に良い良い金属です。
そのため、銅線であったり、Cpuを冷やすためのヒートシンクのパーツであるヒートパイプ等に使用されます。
10円硬貨の95%は銅であり、亜鉛が3%、スズが2%程度となっています。
また、卑金属ではありますが、銅のさびた状態は我々も目にしたことが有り、大仏などが緑っぽいのが銅の錆です。
名前の由来は古代の銅の産出地である「キプロス島(Cuprum)」からです。
Zn 亜鉛 [Zinc]
原子番号 30
オブジェクトクラス ポスト遷移金属
原子量 65
価格1kgあたり約210円
発見年 1746年
亜鉛は銀白色の固体です。
鉄の表面に亜鉛をメッキしたものはトタンと呼ばれ、耐食性が高まっており、建築材料などに使用されます。
また、真鍮というのは銅に亜鉛を添加した金属のことです。
真鍮は強くて加工が容易なため、楽器などに採用されています。
また、亜鉛はミネラルの一つで不足すると食べ物の味が分からなくなるそうです。
うp主の祖父も味がわからないとかで亜鉛サプリを飲んでました。
また味がわからなくなる以外にも亜鉛は有害物質の無害化や排出するために必要です。
名前の由来はペルシア語の「石(sing)」とドイツ語の「フォークの先(Zink)」からです。
Ga ガリウム [Gallium]
原子番号 31
オブジェクトクラス 貧金属
原子量 70
価格1kgあたり約260万円
発見年 1875年
ガリウムは銀白色の固体または液体です。
常温より少し高い温度で融解する金属です。
融点が大体30℃なので手で軽く温めるだけで液体になります。
夏なんかは溶けっぱなしかも知れませんね。
沸点は高く、広い温度範囲で液体状態です。
そして液体のガリウムは他の金属を脆くさせる性質があるようで、金属バットにガリウムをつけ、片手だけで破壊する動画なども有りました。
固体状態では反磁性ですが、液体状態になると常磁性になります。
また、毒性はないようです。
単体の性質てんこ盛りやね
うp主も触ってみたことあるんですが、液体状態だと自由電子が動きまくるのか、金属光沢がすごくてきれいでした。
利用方法として一番身近なのは、発光ダイオード(LED)です。
発光ダイオードには3色あり、黄緑と赤はガリウムリン(GaP)を、そして青は窒化ガリウム(GaN)を使用しています。
ガリウムを使った半導体はケイ素よりエネルギー効率がよく、発熱が少ないため、パソコンなどに使用されます。
ガリウムで水を濾過するフィルターなんてものもあるそうですよ。
名前の由来は発見者の祖国「ガリア(Gallia)」から。
Ge ゲルマニウム [Germanium]
原子番号 32
オブジェクトクラス 半金属
原子量 58
価格1kgあたり約10万円
発見年 1886年
ゲルマニウムは銀白色の固体です。
半導体であるため、電子部品に利用されます。
また、光ファイバーなどにも使われています。
更に美容に良いらしく、肌に塗る人もいるそうです。
そのまま飲み始めた人も居たそうですが、それはゲルマニウム中毒で死にます。
人体への影響は未だ正確には分かっていません。
名前の由来は発見者の祖国の古代名「ゲルマニア(Gemania)」から。
As ヒ素 [Arsenic]
原子番号 33
オブジェクトクラス 半金属
原子量 75
価格 ソース不足のため不明
発見年 13世紀
ヒ素には安定で金属光沢のある「灰色ヒ素」、ニンニク臭を持つロウ状の「黄色ヒ素」、黒リンと同じ構造を持つ「黒色ヒ素」の3つ同素体が存在します。
ガリウムとの化合物であるガリウムヒ素は半導体として携帯の回路などに使用されています。
また、ディスクドライブなどにもガリウムヒ素が用いられています。
少量の摂取でも死に至るため、毒薬として人殺しのために使用されてきた歴史もありますが、現在では三酸化二ヒ素が白血病の治療などに使われ、人々を救っています。
名前の由来はギリシア語の「黄色色素(arsenikon)」から。
Se セレン [Selenium]
原子番号 34
オブジェクトクラス 半金属、カルコゲン
原子量 79
価格1kgあたり約11万円
発見年 1817年
セレンはいくつかの同素体が存在しますが、いずれも黒色か赤色の固体です。
セレンは反応性に富む元素で、ほぼすべての元素と結合することが出来ます。
人体にとって必須のミネラルですが必要なのは微量レベルに留まり、摂取しすぎてしまうと、強い毒となります。
セレンは光があたったときのみ電気を流す、「光伝導性」という特殊な性質を持つため、化合物がコピー機に使用されています。
名前の由来はギリシア語の「月の女神(selene)」から。
Br 臭素 [Bromine]
原子番号 35
オブジェクトクラス ハロゲン
原子量 80
価格1kgあたり約40万円
発見年 1825年
臭素は赤褐色の液体で、不快な匂いを放ちます。
融点と沸点の間がそこそこ短いです。
液体&気体状態では赤褐色、個体状態では金属色だそうです。
臭素は単体では天然に存在せず、鉱床や海水中に化合物として存在します。
匂いだけでなく、毒性が有り、曝露し続けると後遺症が残る可能性があります。
臭化銀は光を受けると分解するため、写真用フィルムの感光剤として利用されることがあります。
分解されて生成した銀は写真の像となります。
また、化合物が紫色の染料として利用されていた歴史もあります。
名前の由来はギリシア語の「悪臭(bromos)」からです。
Kr クリプトン [Krypton]
原子番号 36
オブジェクトクラス 希ガス
原子量 83
価格 ソース不足のため不明
発見年 1898年
クリプトンは無色の気体です。
希ガスのため、他の物質と反応しにくいです。
しかし、化合物は3つ確認されています。
クリプトンは不活性ガスで熱を伝えにくいので、白熱電球に封入されて使われることがあります。
封入することで、フィラメントを長持ちさせることが出来ます。
また、クリプトンは重い気体であるため、ガスを吸い込んで発した声はヘリウムガスとは反対に低くなるそうです。
名前の由来はギリシア語の「隠されたもの(kryptos)」
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